2010年12月4日土曜日

第5回を終えて(2)

ヴァイオリンのデュオは、
なかなか接する機会がないかもしれません。
おなじ楽器なので、
どちらかが主で従になるわけではない。
だから、
ときには張り合い、ときには主を譲りながら、
「平等」のおもしろさをつくりだしてゆきます。
プロコフィエフでは「張り合い」がつよく、
武満徹では「譲りあい」が、では言い過ぎでしょうか。
武満作品では、
タイトルに「揺れる鏡」ということばがはいっていますけれども、
ふたつの鏡が、おたがいを映しあい、ずれ、たゆたう、
そんな空間と時間のさまが生まれていたようです。

平河町ミュージックス実行委員 小沼純一

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