2010年7月13日火曜日
第3回を終えて(1)
ヴァイオリンとハープという組み合わせで何ができるか、
今回は選曲もおこなっていたのですが、
当日はかんたんな進行とともに、
高 橋悠治作品が演奏される前に、
詩の朗読をする役割も果たさなくてはならなくなりました。
前日のリハーサルのとき、作曲者に指示されたた め、です。
今回演奏された3つの作品、
《冷たい風吹く地上から》《さまよう風のいたみ》《Insomnia 眠れない夜》
は、 それぞれベルトルト・ブレヒト、高銀、オシップ・マンデリシュタームの詩から
タイトルがとられています。
音楽そのものと詩との関係はそれ ぞれ異なっていますが、
たしかに、詩があると、すこし聴き方も変わるかもしれません。
当日は、午後になってから雨が降り始め、
だ んだんとつよくなり、
コンサート後半では、びっくりするくらい大きな音で
ガラスに雨粒がぶつかっていました。
ですから、
詩 の朗読をするにしても、
声があまり大きくなく、ひびきもしないため、
聞こえなかった方も多くいらしたかとおもいます。
(申し訳あ りませんでした……)
雨が大きな音をたてる、
それでも、かならずしも音楽を邪魔するものではないのだな、
と気づかされた りもしました。
むしろ、
雨音のなかにある、雨音とともにある楽器の音、
持続する雨音のあいだをぬって奏でられている音楽を
耳 は、ふつうに聴いているよりもずっと積極的に、
たどっていこうとします。
音楽を聴く、という行為を、
こうした状況だからこそ、捉 えなおすことができたように、
個人的には感じていました。
平河町ミュージックス実行委員 小沼純一
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